時空の漂白 31 PDF (2010年12月6日)
広島便り 2010里山を歩こう(1) 高橋 滋
身近な自然観察
今年私が歩いた里山のいろいろな写真を紹介するが、そこに出てくる地名を聞いても地元の人でないとピントこないと思う。
そこで写真の理解も深まるように地理情報を少し詳しく紹介させて頂きたい。これまでにも何度も地理情報には触れてきており、それらを参照すれば良いのかも知れないが、それだとなかなか分かり難いと思うので整理して紹介する。
5年前、廿日市市佐伯の花上(地図の左端の印の場所)に私は小屋を自作した。その記録を「時空の漂白」に「広島便り」として連載した。この花上は、広島市西区の自宅から30キロほど離れている。
ここにほとんど毎週出掛け、庭の手入れなどを行っているが、花上の小屋と自宅との往復に終始している訳ではない。「里山を歩こう」で紹介する地域は遥かに広い。
花上とは反対側の東広島や島根県寄りの北広島まで上の地図のほぼ全域にわたる。
志和の山で梅見 3月5日(金)
広島市内の街中では梅は2月には満開になるが、冬が寒い東広島では3月まで待つ必要がある。
途中、志和の山ちかくの道路沿いでマンサクを見た。昔は瀬野から八本松にかけて国道二号線沿いに多くのマンサクが見られたが、最近はあまり見かけなくなった。
梅はまずまずだった。
1987年の年初に土地を購入して開墾してすぐに植えたものだ。もう20年以上にもなる。ここに来ると「年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず…………」の気持ちになる。
花上で椎茸 3月11日(木)
前々日に雪が降った。その後も少し雪が降った。
それで雪がかなり残っている。
花上の集落も雪景色だ。
小屋も雪もぐれ。
この時期の積雪量としては、かなり多い。3月になると、日差しが高く明るくなる。
シイタケの収穫。
原木は10本ほど。2007年に植えて、今年は収穫二2年目。
広島市佐伯区運動公園にて
早咲きの桜 3月21日(日)
今年は桜(ソメイヨシノ)の開花宣言が早い。東京では、今日か明日かと言っている。広島は、今年は東京より遅い。地理的には早くなるはずだが、近年は逆転が多い。
最近はいろいろな種類の桜が大きく育ってきていて、変化が楽しめる。
ヤシャブシなどの新芽
似島の春 3月22日(月)
(振替休日・春分の日)
似島は、人の住む島として我が家から一番近く、しかも真正面にあるので親しみがある。北部(本土側)に安芸小富士と呼ばれる端正な山(278メートル)があり、ここは海岸ベリに道路がないので、海から突き出ているように見える。
天気が良いのでウォークを兼ねて出掛けた。広島港(宇品)からフェリーがある。
島嶼部(離島地域)は緑が早い。
ヤシャブシなどの新芽が出始めていた。
湯来の「湯の山温泉」
枝垂れ桜 3月27日(土)
小屋のある花上のさらに内陸部の湯来の「湯の山温泉」の枝垂れ桜。初めて見た。枝が生き生きしていて、なかなか綺麗だった。
「広島の奥座敷」と言われる「湯来温泉」に市営の新しい宿泊施設(国民宿舎湯来ロッジ)が出来た。そこに行く途中にある「石ケ谷峡」によった。キブシが咲いていた。